トヨタホームの全館空調の導入で「失敗ポイントと失敗しないための対策」を、実体験をもとに紹介します。
我が家では、トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」を使用して2年以上経過しました。この2年の間でいろいろとわかったことがたくさんあり、その中でも大幅な改修工事を行なった箇所があります。なぜ改修工事をすることになったのかと言うと、吹出し口の設置場所がミスっていたからです…
家を建てる時の打ち合わせでは、設計士さんの言う通りに進めていれば大丈夫と思っていたのですが、実際の設計段階では細かい設置位置の確認が難しく、確実に設置できる場所で設計するので、このような失敗が発生するようです。
なので、当記事ではスマートエアーズの失敗ポイントとして吹出し口の設置場所と失敗しないための対策について実体験をもとに、下記の悩みや疑問に答えていきます。
- 当記事で得られる情報や解決できる悩み
- 青字を押すと読みたい項目まで移動できます。
これから「トヨタホームで注文住宅を建てる方」「トヨタホームの住宅購入を検討中の方」「トヨタホームの全館空調を検討中の方」に向けてトヨタホームの全館空調「スマート・エアーズで失敗ポイントと失敗しないための対策」について紹介します。
スマート・エアーズを検討中のご家庭は参考にしてみてください。
スマートエアーズ検討中の方は下記の記事もチェック!
『全館空調スマートエアーズの特徴とメリット・デメリット』については下記の記事をご確認ください。
我が家の家族構成と住宅情報 <住宅購入時>
家族構成 | 4人家族(私・妻・子供3歳・子供0歳) |
車所有台数 | 1台(ワンボックスカー) |
自転車所有台数 | 3台 |
ハウスメーカー | トヨタホーム |
シンセシリーズ | シンセ・はぐみ |
敷地面積 | 189.8㎡(57.41坪) |
1F | 64.97㎡(19.65坪) |
2F | 60.9㎡(18.42坪) |
延床面積 | 125.87㎡(38.07坪) |
LDK(1F) | 23.9帖 |
ウォークインパントリー(1F)※床下収納 | 2.7帖 |
洗面室(1F) | 2.2帖 |
トイレ(1F) | 1.6帖 |
脱衣室(1F) | 2帖 |
浴室(1F) | 1616サイズ |
玄関クローゼット(1F) | 0.8帖 |
主寝室(2F) | 7.8帖 |
主寝室ウォークインクローゼット(2F) | 2.4帖 |
子供部屋(2F)※クローゼット含む | 6.3帖 |
子供部屋(2F)※クローゼット含む | 5.6帖 |
書斎(2F) | 5.1帖 |
物置(2F) | 2.0帖 |
トイレ(2F) | 1.6帖 |
キャンチバルコニー(2F) | 物干し竿2本分 |
小屋裏部屋(屋根裏) | 7.7帖 |
太陽光発電 | 5.744kw |
全館空調 | スマート・エアーズ |
24時間換気 | ピュア24セントラル |
オール電化 | IH、エコキュート |
60年長期保証 | アトリスプラン |
全館空調システム「スマート・エアーズ」の失敗ポイント
我が家が導入した全館空調システム「スマート・エアーズ」の失敗ポイントについて解説します。
全館空調システム「スマート・エアーズ」とは
トヨタホームのスマートエアーズは、家中丸ごと快適温度にしてくれる全館空調システムです。なので、扉を開けっぱなしにしていても全ての部屋、廊下、階段までも同じ温度にしてくれる優れものです。
簡単に言うとホテルやオフィスビルなんかの空調システムに近いです!
全館空調の家に住んでみてわかったこと
全館空調システムは、全部屋、全空間(トイレ以外)で同じ温度にしてくれるメリットはあるのですが、個別エアコンと違って各部屋ごとに細かく温度調節ができません。我が家の場合は、2階に寝室・子供部屋・書斎などの各部屋があり、温度調節用のリモコンは寝室にのみ設置されています。
2年以上スマートエアーズを使用してみてわかったことなのですが、我が家の場合は、2階の吹出し口の設置場所が失敗していることがわかり、空調の効きが良い部屋と悪い部屋があったのです…
温度調節用メインリモコンの特徴
温度調節用のメインリモコンは、温度計の役割も担っています。
メインリモコンの温度計の役割は、自動運転で設定温度に対して自動的に弱運転や強運転に切り替わってくれます。個別エアコンなどにも付いている機能と同じですが、全館空調の場合は自動運転を利用しないと電気代が爆上がりするため、温度計が非常に大きな役割を担います。
我が家では、2階の部屋で1番広い主寝室にメインリモコンを設置しました。一般的には一番広い部屋かつ良く利用する部屋に設置するので、我が家でも設置場所は主寝室となっています。
オプションでサブリモコンを追加できるのですが、サブリモコンに温度計は付いていないです。温度調節ができるだけです。
- 我が家はサブリモコンを追加していません。
次から我が家の失敗ポイントについて解説します!
失敗ポイントその1 <主寝室の吹出し口が2箇所>
失敗ポイントその1では、主寝室が1番広いために吹出し口を2箇所にしたことです。
これは失敗というよりは、吹出し口が2箇所あるだけで空調の効きが強くなり過ぎてしまい、メインリモコンの温度計がある主寝室の温度が設定温度に近づくと弱運転になるため、他の部屋の温度はまだ設定温度になっていないって現象が起きてしまいました。
私の仕事がリモートだったため、書斎(洋室5.1帖)を利用して仕事していたのですが、夏は暑く、冬は寒いっていう最悪の部屋になってしまったのです。さらに、パソコンを数台使用しているため、夏は熱気がこもってしまい「扇風機(サーキュレーター)」を利用しないと暑くて仕事にならない部屋になってしまいました。
子供部屋に関しても、まだ子供が利用していないので検証前ですが、同じ現象が起きることがほぼ確定と言うことで、トヨタホームのアフターサービスに連絡して対策してもらうことになりました。
アフターサービスの利用方法が知りたい方は下記の記事をチェック!
『トヨタホームのアフターサービス利用方法と生涯点検サポート保証』については下記の記事をご確認ください。
失敗ポイントその2 <書斎と子供部屋の吹出し口が扉と対角になっていない>
書斎と子供部屋の一つが、扉と対角に吹出し口が設置されていないため、空調の流れが部屋を循環せずに扉から出ていっている可能性が高いことが判明しました。
設計段階でもこの話はあったのですが、屋根裏の梁の問題で対角に設置ができない可能性があって、設計士さんが調整してくれた記憶があります。結果的にアフターサービスの方に相談して位置を調整してもらうことになりました。
家が建った後だと、細かな調整ができるようです。
建築時の図面
建築時の2階と屋根裏の図面です。我が家では、屋根裏にも全館空調を付けているので、合計6箇所の吹出し口があります。
当記事で書斎と記載している部屋は、図面上で書斎となっている部屋ではなく、左上(洋室5.1帖)の部屋のことです。
全館空調システム「スマート・エアーズ」の改修工事
トヨタホームのスマート・エアーズを2年間使用してみてわかった失敗した箇所について、トヨタホームのアフターサービスの方と改修工事の計画をたてました。
計画に沿って、実際に改修工事を行なった経緯を解説します。
改修工事その1 <寝室の吹出し口の穴を半分にする>
最初に計画したのは、時間もかからずに対応できる方法として「寝室の吹出し口の穴を半分にする方法」です。説明が難しいのですが、吹出し口のパイプ穴の空気口にスポンジのようなものを詰めて、空気口を半分ふさぐ方法です。
寝室の吹出し口が2個あるために、効きが良すぎるのを、少しでも弱める方法として採用しました。工事自体は30分程度で完了し、2週間ほど様子を見ることになりました。
結果としては全く変化を感じられなかったので次の計画を実行することになりました。
改修工事その2 <各部屋の吹出し口の位置変更>
大掛かりな改修工事となってしまいますが「各部屋の吹出し口の位置を変更する」ことになりました。アフターサービスの方と綿密な改修計画のもと、下記の改修工事を行いました。
- 寝室の吹出し口を1個にする
- 寝室の吹出し口で減らした1個を書斎に設置する
- 書斎の吹出し口が2個になる
- 子供部屋の吹出し口の位置を移動する
改修工事は2回に分けて行うことになりました。理由は、寝室から書斎に移動する空気口パイプの長さが足らなかったので、部品発注に時間を要したからです。
1回目の工事で書斎の吹出し口の穴あけと、子供部屋の吹出し口の位置確認を行いました。2回目の工事でパイプを通して、位置変更を行なって完了です。
改修工事の結果
大掛かりな改修工事を行なって、半年ほど全館空調を使用していますが、今のところ快適に過ごせています。失敗ポイントも解消されて、書斎なんて効きが良すぎるぐらいです。
これからのリモートでは、いつもよりも温度を低く(夏は高く)設定しても大丈夫そうです。電気代にも優しい設計になって満足しています。
寝室も吹出し口が1個になって、効きが弱くなるんじゃないかと思っていましたが、今のところは特に気にならないです。逆に冬の利用で以前よりも寝ている時の乾燥具合が弱くなったので、喉や肌に優しくなってラッキーでした。
トータルでかかった期間は?
実際の作業は3日間ですが、部材発注や工事の職人手配などに時間がかかっていたり、日程があわなったりでトータルの期間として2ヶ月ほどかかりました。
その間、全館空調が使用できないわけではないので、困ることはありませんでしたが、思っていたよりも時間がかかるので、気になる方は早めに連絡したほうが良いですね。
職人の繁忙期だと、もっと時間がかかるかもしれないですよ。
費用は?
保証期間内だったこともあり、費用は一切かかりませんでした。
この辺りはハウスメーカーによって変わるのかどうかもわかりませんが、保証期間内に伝えれば費用は一才かからないと思います。
どちらにしても、無償で対応していただけたのでよかったです。
改修工事後
改修工事後の「Before・After」を図面で示すと下記のようになります。
改修工事内容は以下です。
- 寝室の吹出し口を1個にする
- 寝室の吹出し口で減らした1個を書斎に設置する
- 書斎の吹出し口が2個になる
- 子供部屋の吹出し口の位置を移動する
書斎の左上に1箇所吹出し口を追加し、子供部屋(洋室-2 4.8帖)の吹出し口を扉の対角位置に移動しました。そして、寝室の吹出し口を1箇所塞ぎました。
子供部屋(洋室-2 4.8帖)は、梁の問題で左端に設置することができませんでしたが、ギリギリまで左端に寄せて設置しました。寝室の吹出し口は戻すことができるよう完全に塞いでいません。
寝室は左側の奥(扉の対角)だけ空調が稼働しています。
書斎は右側の奥に追加で吹出し口を設置しました。
子供部屋は扉から対角に吹出し口を移動しました。
子供部屋の塞いだ跡ですが、ほとんどわかりません。
全館空調システムで失敗しないための対策
全館空調システムで失敗しないための対策として大事なことを解説します。
- 吹き出し口の位置は扉の対角にする
- 部屋ごとに温度設定できるタイプを選ぶ
- 熱がこもる部屋は扇風機で空気循環させる
- 冬場の暖房による乾燥対策は加湿器を利用する
吹き出し口の位置は扉の対角にする
1フロアで部屋が複数に分かれている場合は特にですが、吹き出し口の位置は出入りするための扉から対角位置にしてください。でないと、空調が部屋全体を循環せずに扉から出ていきます。そうなると、夏は暑く冬は寒い部屋となり、快適に過ごせなくなってしまいます。
部屋ごとに温度設定できるタイプを選ぶ
全館空調には部屋ごとに温度設定できるタイプもあります。通常タイプに比べて導入コストは高くなりますが、部屋ごとに温度設定できるタイプを選べば、家族での暑がり、寒がりを気にせず快適に過ごせます。
熱がこもる部屋は扇風機で空気循環させる
パソコンをよく使用する、または複数台使用する部屋では、熱がこもって冷房の効きが悪くなったり、冬場は効きすぎたりします。なので、扇風機(サーキュレーター)を利用して空気を循環させましょう。
全館空調におすすめのサーキュレーターは下記の記事をチェック!
『全館空調に最適なサーキュレーターのおすすめ商品』については下記の記事をご確認ください。
冬場の暖房による乾燥対策は加湿器を利用する
冬場の暖房で全館空調を利用する場合、通常のエアコンに比べて室内が乾燥します。そのため、乾燥対策として加湿器の利用がおすすめです。
全館空調によっては加湿器機能が搭載されているタイプもありますが、導入コストが高くなるため、乾燥が気になる部屋に加湿器を設置する方法もあります。
全館空調におすすめの加湿器は下記の記事をチェック!
『全館空調に最適な加湿器のおすすめ商品』については下記の記事をご確認ください。
トヨタホームのアフターサービス実体験
トヨタホームに住んで1年が経ったタイミングで、アフターサービスを始めて利用しました。
我が家の場合は、11ヶ月点検のタイミングで修繕相談をしたのと、マイホーム購入時にお世話になった営業の方を通してアフターサービスの相談をしたパターンの2回があります。
点検担当者と営業の方からアフターサービスに連絡を入れていただき、アフターサービスの担当者が来るまでは、数日程度でしたので、すぐに対応してくれた印象があります。
今回の問題を伝えて、全館空調システムのメーカー(DENSO)に相談するとなってからの対応も早かったです。
すぐに改修計画について伝えに来ていただいたのですが、実際の改修工事には時間がかかった印象です。
職人さんの予定を調整いただきトータルの工事期間は2ヶ月ぐらいでした。(実際の期間は3日間)
我が家の場合は調整することが多かったので、それぐらいかかったのかもしれませんが、同じようなことで悩んでいる方は、2ヶ月ほどの期間がかかってしまう可能性があるので、早めに相談したほうが良いですよ。
アフターサービスの利用方法が知りたい方は下記の記事をチェック!
『トヨタホームのアフターサービス利用方法と生涯点検サポート保証』については下記の記事をご確認ください。
全館空調スマートエアーズの失敗ポイントのよくあるご質問
「全館空調スマートエアーズの失敗ポイント<吹出し口の設置場所>」の次に見るオススメ記事
「全館空調スマートエアーズの失敗ポイント」の次に見るおすすめ記事を紹介します。
- トヨタホームの全館空調スマートエアーズのメリット・デメリット
- トヨタホームの全館空調スマートエアーズの導入価格と月々の電気代
- アフターサービスの利用方法と生涯点検サポート保証
- トヨタホームの引き渡しから無料点検23ヶ月目を実体験レポート
トヨタホームの全館空調スマートエアーズのメリット・デメリット
全館空調スマートエアーズの特徴を知りたい方は下記の記事をチェック!
『全館空調スマートエアーズの特徴とメリット・デメリット』については下記の記事をご確認ください。
トヨタホームの全館空調スマートエアーズの導入価格と月々の電気代
全館空調スマートエアーズの導入価格は下記の記事をチェック!
『全館空調スマートエアーズの導入価格と月々の電気代』については下記の記事をご確認ください。
アフターサービスの利用方法と生涯点検サポート保証
アフターサービスの利用方法が知りたい方は下記の記事をチェック!
『トヨタホームのアフターサービス利用方法と生涯点検サポート保証』については下記の記事をご確認ください。
トヨタホームの引渡しから無料点検23ヶ月目までを実体験レポート
引渡しから無料点検23ヶ月目までを紹介した記事は下記をチェック!
『トヨタホームの引渡しから無料点検23ヶ月目までを解説』については下記の記事をご確認ください。
まとめ
当記事では「全館空調スマートエアーズの失敗ポイントと失敗しないための対策」について解説しました。
全館空調で失敗しないための対策としては以下のようなことが考えられます。
- 吹き出し口の位置は扉の対角にする
- 部屋ごとに温度設定できるタイプを選ぶ
- 熱がこもる部屋は扇風機で空気循環させる
- 冬場の暖房による乾燥対策は加湿器を利用する
全館空調を初めて導入する場合は、知らないことばかりです。なので、失敗しないためにも事前に対策方法を理解しておきましょう。
今回のような問題があれば、アフターサービスを利用して、より快適な住宅ライフに近づけられるようにするのが良いです。
全館空調の導入を検討している方は、吹出し口の設置場所については慎重に選びましょう。アフターサービスでも改修することはできますが、建築時に調整できているほうが快適な空調空間を満喫できます。
【トヨタホーム】全館空調スマートエアーズの失敗ポイント<吹出し口の設置場所>は以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。